診療領域 │ 浜松医科大学医学部附属病院 形成外科

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診療領域

 形成外科の治療対象として、外傷・熱傷、腫瘍、先天奇形、美容が4本柱と言われていますが、浜松医科大学ではこれらの疾患をバランスよく経験できることが特徴です。これらの疾患では、頭のてっぺんから手や足の先まで、身体の表面を中心に、あらゆる部位が対象になっており、また外来診療や救急医療から大きな手術の全身管理に至るまで、幅広い知識と経験が必要とされています。また、治療する患者の年齢も新生児、小児から青少年、成人、高齢者まで全ての年代に及びます。特に、先天奇形や外傷・熱傷では、幼少時に治療をはじめて、各年齢で必要な手術があるため、一人の患者さんと20年近くつき合うことも珍しくありません。当科では、このように多様な疾患と部位に触れることができますが、いずれは興味がある疾患や技術を極めてリーダーとなってほしいと思っています。そのためには国内外他施設へ留学するなど、多様な生き方を推奨しています。これまでも学内の救急部へ出向した者や、他施設で手術の研修を行った者、海外で腫瘍の研究を行った者などが活躍しています。

treatment introduction手足の外科

 手足の外科で大切なことは、整容的かつ機能的に良好な結果を得ることです。 面積は狭い部位ですが、骨・腱・神経・血管が細かく配置されており、解剖学的および生理学的に重要な働きをしています。

treatment introduction眼瞼下垂症(先天性・後天性)

 朝起きるために、瞼を開いて、立ち上がり、一日が始まります。瞼を開くという事は日常的に誰しもが行う行為です。あまりに当然の事なので、不具合が生じていない方にとっては意識する事さえ難しい事かもしれません。しかし、瞼の開けづらさや重さを感じ、垂れ下がる事で視野が狭くなってしまうなどの症状を持つと、1日中悩まされることになります。

treatment introduction皮膚腫瘍

 皮膚腫瘍、特に悪性腫瘍の治療で大切なことは、他の臓器と同様に、正確な診断と適切な手術によって患者さんの生命を守ることです。また、治療法には、手術以外に放射線治療や薬物治療などもあり、これらを単独で行うのではなく、腫瘍の種類や進行度に応じて、さまざまな治療法を組み合わせた治療を行う場合があります。

treatment introduction重症熱傷(広範囲熱傷)

 熱傷の原因は、火炎や熱湯以外にも、電流による電撃症や化学薬品による化学損傷、放射性障害など多岐にわたります。いずれも「重症熱傷」となり得ますが、治療機会が最も多いものは火炎や熱湯による「広範囲熱傷」です。

treatment introduction乳房再建

 乳房再建とは乳癌手術で失ってしまった乳房を形成する手術です。 再建方法は大きく分けて自家組織による再建と人工物を使った再建の2通りがあります。

treatment introduction血管腫血管奇形・母斑

 形成外科で扱う「血管の異常」は、血管性腫瘍(細胞の過形成)と血管奇形(形態の局所的異常)に大きくわけられます。また、「母斑」とは一般に「あざ」と呼ばれる皮膚の色素および形態異常です。

treatment introduction先天奇形

 外表先天奇形には多くの疾患がありますが、口唇口蓋裂・小耳症など耳の奇形・多合指趾症など手足の指奇形・眼瞼疾患が診療の中心です。外表先天奇形の治療で大切なことは、手術後も成長とともに機能的、整容的変化が伴ってくることを知っておくことです。

treatment introduction四肢再建

 四肢の再建に至る原因疾患としては、外傷や整形外科による骨軟部悪性腫瘍切除後組織欠損・人工物露出などが多くなっています。これらの治療で最も大切なことは、患者さんが機能的に満足できるまでの回復ができることです。

treatment introduction頭頸部再建

 主に耳鼻科領域での頭頸部癌切除後の再建を行っています。頭頸部再建で重要なことは、嚥下機能や構音機能などをできるだけ温存することです。また頭頸部は目に触れる部位であり、整容面でも患者さんが満足できる結果が求められます。

treatment introduction美容関連

 美容外科・美容皮膚科は、客観的には病気とは言えなくても、患者さんご自身が大変気にしている微妙な色や形を治療対象とする分野です。世界有数の長寿国となったわが国では、いかに質の高い長生きをするかが問題となっているため、昔からの美容外科施術だけでなく、予防医学やアンチエイジング(抗加齢医学)といった分野が注目されるようになりました。

treatment introduction外傷

 外傷には、軽微な切創から骨折・変形を伴う高エネルギー外傷までさまざまな程度がありますが、特に顔面骨骨折を伴う顔面外傷症例は私たち形成外科医が得意とするところです。