美容関連 │ 浜松医科大学医学部附属病院 形成外科

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美容関連

introduction.01導入

 美容外科・美容皮膚科は、客観的には病気とは言えなくても、患者さんご自身が大変気にしている微妙な色や形を治療対象とする分野です。世界有数の長寿国となったわが国では、いかに質の高い長生きをするかが問題となっているため、昔からの美容外科施術だけでなく、予防医学やアンチエイジング(抗加齢医学)といった分野が注目されるようになりました。また、再建外科的な治療にも美容外科的要素がかなり含まれているのが形成外科の特徴で、厳密に区別できない場合も多くあります。

左下顎骨の再建

introduction.02ポイント

 実際にわが国で行われている美容的な手法は、手術的な操作を加える方法からレーザー治療、外用療法まで非常に範囲が広いので、私のような一般形成外科医はそのすべてを把握しているわけではありません。しかし、どんな治療が安全で有効か、また老化は常に進行しているため治療は一時的なものである可能性がある、ということを患者さんに説明して施術をお勧めしています。

introduction.03症例

 具体的には、皮膚の老化に伴うしわ、しみ、くすみ、眼瞼下垂の治療が多くなっています。
手技としては、レーザー、外用剤、手術が中心です。特に、患者さんが気にしている「しみ」の治療にレーザーが最適かどうか、またレーザーならどの種類が有効かに悩みます。関連病院にはいろいろな種類のレーザーがあるため、これらを考慮して治療を計画します。中には皮膚癌の可能性があるため切除したほうがよいものや、レーザー治療をすると逆に色が濃くなるため、飲み薬を使ったほうがよいものもあります。

この治療のやりがい

 私たちができること、限界があることを説明し、患者さんがより質の高い生活を送る助けとなることがやりがいです。「やって良かった」「コンプレックスが減った」「QOLが上がった」などの声を聞くとうれしく感じます。

執筆 浜松医療センター 形成外科 深水秀一(前教授)